• 「書店経営者向け支援施策活用ガイド」について

    2024年10月27日

     経済産業省は、ネット通販や電子書籍の普及などを背景に書店の減少が進む中、令和6年3月に「書店振興プロジェクトチーム」を立ち上げました。そして、同年10月4日、同省は、その調査結果である「関係者から指摘された書店活性化のための課題(案)」を公表し、同年11月4日まで、パブリックコメントを行なっています。

     ご興味のある方は、経済産業省のHPにある「関係者から指摘された書店活性化のための課題(案)」を公表します(2024年10月4日)にアクセスしてみてください。

     同課題(案)によれば、わが国の約4分の1の市町村には書店がない状況だそうです。こうした状態を放置すれば、次世代の子供たちは書店を知らず、結果として、多様な思考に触れずに育つこととなって、ひいては、国の基盤や競争力に大きな影響を与える可能性があると指摘されています。

     子供の頃から「本屋さん」が大好きで、今でも街で見かければ立ち寄らずにはいられない質(たち)のわたしにとっては、このことはとても残念な事態です。 書店は、これまでのわたしの人生にあってずっと心の癒しの「場」でした。また、書店の持つ多種多様な書籍への「一覧性」と「偶然性」という機能(※)は、重要な社会インフラの一つであり、これからも維持されるべき「場」であるとわたしは強く信じています。

     同課題(案)には、「書店特有の課題」として29のテーマが、「小売り全般に共通の課題」として5つのテーマが示されています。

     そのうち「書店特有の課題」には、委託配本制度など書籍の流通慣行に関するものに加え、自ら取り組むべき新規事業開拓特色ある事業展開に関するテーマ、並びにDX化などによる業務改善に関するテーマなどが挙げられています。

     これらのテーマなどは、事業者の創意工夫で、自らすぐにでも取り組むことが出来そうなテーマであり、政府は、これらを支援するための施策を用意していて、「書店経営者向け支援施策活用ガイド」に纏めています。

     新たな事業展開を検討し始めようとされる経営者の皆様にあっては、ぜひ、一読されることをお勧めします。各種補助金や実際に補助金を活用した同業の方々のお声も確認することが出来ます。

     弊所では、そうした支援策を活用する際に必要となる事業戦略の立案事業計画書の作成などの面で事業者の皆さんをご支援しています。

    ※「関係者から指摘された書店活性化のための課題(案)」には、「書店は、書店員の方々が工夫を重ねて、棚に様々なジャンルの本がたくさん並んでいる状況が、一気に視野に入ること、いわば“一覧性”がある点が非常に重要であり、ふと目に入った本や、それまで関心がなかったのに気になる本が浮かび上がり、そうした本との出会いにより、新たな経験を得ることで、読み手の人生を変えうる。」との記述があります。

    以上

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